人間をとりまく自然界には、多くの動植物が存在しています。
自然にある素材をそのまま、あるいは加工したものを「自然素材」「天然素材」と呼んでいます。
ビニール材や、合成材、ホルムアルデヒドなどの化学物質が含まれている接着剤などを使わず、体と自然に優しい家づくりは、「自然素材を使った住宅=健康住宅」とも言えます。
近年、シックハウス症候群をはじめアレルギーに苦しまれる人が増えてきています。まさに私もその一人でした。
建材に化学物質が含まれる素材を使わず、体に優しい自然素材を使った健康住宅づくりは私の使命だと思っています。
ひとくちに自然素材と言っても、いろいろとあります。
家の支えなどに使用する構造材、直に触れる内装材、外壁のかなめとなる外壁材など、それぞれのメリット・デメリットとSEISHIN建築設計がその素材をなぜ使うのか、などこの機会にご紹介させていただきます。
自然素材の家に興味のある方に必ずしも必要な知識ではありませんが、知らないより知っていたほうが家づくりで後悔しないと思います。詳しいことがもっと知りたい方は、お気軽にご相談ください。
自然素材の注文住宅に長い間携わってきたプロとして、自然素材を使った家づくりのアドバイスをさせていただきます。
SEISHIN建築設計が使用する天然自然素材の特徴、おすすめする理由、メリット・デメリットについてご紹介します。
↓ クリックすると、それぞれの説明へ移動します。
多くのビルダーさんは集成材(接着材を使用した寄木材)を採用していますが、私たちは構造材である木材には無垢のヒノキ、米松を採用しています。
天然の木材からはアルファーピネンという物質が発散されていて、最近の研究ではこの物質は人の自律神経に良い影響を与え、心身をリフレッシュさせてくれることがわかってきました。
心に安らぎを与えてくれる無垢の木材。
見えなくなる部分であるからこそ本物の素材にこだわりたいですね。
柱は国産材のヒノキの無垢材・4寸柱を、梁は米松材4寸巾の無垢材を標準仕様としています。
光あふれ、風が流れる思い切り深呼吸できる我家をイメージできる方へ特におすすめです。
逆に、家の中にできる細かな傷が気になる方、工業的なメカニックな家に住みたいとご希望の方にはおすすめできません。
家の骨格となる柱や梁。
注文住宅では大切な大切な構造部分であるからこそ、本物の自然素材にこだわりたいところです。
皆様ご家族の生活を長い間守り、育ててくれる重要な役割をしてくれる構造体だからこそ、生命力あふれる無垢の構造材をおすすめいたします。
クライアント様からよくお聞きする言葉があります。
「無垢の床は気持ちがいいですね。
子供も気持ち良く遊んでいます。
私たちも冬も裸足で過ごすことが多いです。」
無垢の床材は呼吸しています。
木の性質で特徴的なのは、冬場で部屋の中の空気が乾燥している時は木の中の水分が放出され、過乾燥を防ぐことができて、逆にジメジメした夏場の高温多湿時は室内の余分な水分を吸収してくれてサラッとした空間を作り出してくれます。
なのでエアコンに頼りすぎることなく生活することが可能となります。
SEISHIN建築設計では床材として杉の無垢床材とパインの無垢床材をおすすめしています。
ともに体にやさしく、呼吸をして部屋の湿度を調節してくれる機能をもち、肌触りもとても良い、癒し系の自然素材です。
アンティックなおうちでロハスな生活がしたい方へおすすめです。
逆に、きれいでピカピカの床材をお望みの方にはおすすめできません。
私の中では床材といえば無垢の板材です。
経年劣化がありますが、それも天然素材の証拠、年とともに深い味わいが増してゆく、そしてなんとも言えない木の香り、そしてさわやかな空気をはぐくんでくれる無垢の床材。長い時間をかけて美しくきれいなあめ色に変化していく素材。絶対おすすめです。
自然素材の断熱材としては、羊毛断熱材、セルロースファイバー、炭化コルクなどが挙げられます。
どれも天然素材で良い材料なのですが、その中でもおすすめは羊毛断熱材。
羊毛は調湿性が特に優れていて部屋の湿度を快適な50%前後に保ってくれる働きがあります。なので冬場の嫌な結露の心配がなく、さわやかな空間づくりに貢献してくれます。
また壁の中の湿度もコントロールしてくれるので木材の強度を保つ働きがあり、耐震強度を保ってくれます。
そして、人と木材に優しいとても優れた素材なのです。
喘息、アトピー等でお悩みの方へおすすめです。
冬場でも部屋の過乾燥を防ぎ、インフルエンザウイルス等の繁殖を抑えてくれます。
実際に私が最初に羊毛断熱材に出会った時の感動は今でも忘れられないからです。
何といってもさわやかな空気、そして室内の湿度を50%前後に保ってくれる調湿性能、そして家の中の嫌な臭いと有害化学物質を吸収してくれる性能、そして騒音を吸収する高い吸音性能。とても優れた断熱材だと思います。
日本の住宅では壁材はビニールクロスが一般的です。
施工性が良く色柄のバリエーションも多いということが最大のメリットでしょう。
しかし反面、家の呼吸をさまたげる、化学物質を含むことが多い、というデメリットもあります。
SEISHIN建築設計では、内装の壁材は塗り壁又は、自然素材クロスをおすすめしています。
おすすめは、スイス漆喰、スペイン漆喰、メソポア珪藻土、シラス壁、コットンクロスなどがあります。透湿性、又は調湿性が高く、体に優しい壁材を提案しています。
自然素材の内装壁材としておすすめはスイス漆喰、メソポア珪藻土、コットンクロス等で、お客様のお好みでご提案いたします。
心地良い空気環境のなかで生活したい方、エアコンが苦手な方へおすすめです。
常に表面にあらわれている内装壁材だからこそ、また、目に触れる時間がとても多いからこそ、納得のいく素材をおすすめしたいです。また、天然木材、断熱材、床材の優れた湿度のコントロール機能を生かすためにも壁材は通気性が良く体に優しい素材をえらんでいただきたいと思います。
いずれの素材も家の呼吸を妨げず、室内の空気環境をさわやかに保つための働きをしてくれるメンバーです。
プラスアルファーで
シラスそとん壁がおすすめです。
この外壁材は天然の火山灰が原料である自然素材の塗り壁材です。
特徴は100%の天然素材であること。
そして、高い調湿機能をもった外壁材であることです。
SEISHIN建築設計がこだわっている呼吸をする家の大切なキーマンです。
室内のそして壁の中の余分な湿気をこの外壁から逃がすことができるからこそ、呼吸する家としての機能を果たすことができるのです。
100%天然素材が魅力です。
また、左官職人さんの手造り仕事の風合いがとても素敵です。
また、特に通気性のある材料なので部屋のなかが新鮮空気が保てるのがとてもいいと思います。
内装の無垢床板、化粧梁、カウンター材などへの塗装材は自然塗料リボスがおすすめ。
成分は天然のアマニ油です。
人にも環境にも優しい自然塗料なので木材の呼吸も妨げず、木の持つ自然の美しさをさらに引き立てます。
化学成分が入っておらず、100%自然素材なのでシックハウス症候群の方にも安心な塗料です。更に匂いもほとんどなく、木の持つ素材の美しさを生かす塗料なので無垢材との相性もとても良いです。
今まで一般的に地中へ放熱された熱はそのまま地下深く逃げてしまうと考えられていました。
しかし、実際には熱は逃げ切らずに地下2m程度の深さでとどまり、蓄熱層をつくります。
熱は温度差の大きいほうへ移動する性質をもっているため地表面から室内に向かって放射され続けます。
わかりやすい言い方に変えると「暖かい土地の上に家が建つ」ことになります。
このシステムの特徴は、低温輻射暖房なので空気の乾燥を防ぎ健康的で、またトイレ、洗面所なども暖房ができることです。
住宅を自然素材でつくることは全てのお客様が望んでいることではありません。
それは好みの問題もあり、予算の問題もあるかと思います。
ただ本気で自然素材をご検討の方にメッセージをお伝えさせて頂きます。
私も化学物質過敏症で悩んでいました。
頭痛が止まらず、めまいが続き、目はチカチカし続ける、つらい日々が続きました。当時はそれが家の内装材が原因であることがわかりませんでした。
でもそれが新建材が原因をつくっていることを知り、自然素材でできた住宅をつくることでその苦しみから解放されるとわかった今、自分のできることから始めようと決意しました。
体に良い健康住宅をつくっていくことが私の使命であると思えるようになりました。
今は私と同じような方の手助けができればよいと思っています。
安らぎの我家でシックハウス症候群で苦しむのはとてもつらいことです。
そのような方に安心してマイホームで暮らしていただきたいと願ってSEISHIN建築設計事務所を設立しました。
皆様にとっての手づくりで体に優しい自分だけの「本当の意味での注文木造住宅」づくりのお手伝いができれば幸いです。