城塞
2016年10月6日
自然素材住宅をご検討の方は SEISHIN建築設計へ
皆様 こんにちは
北村です。
朝晩の気温も少しずつ低くなって過ごしやすい季節になってきましたね。
道を歩いているとキンモクセイの匂いが心地よく、とても気持ちをさわやかに
させてくれるのがこの時期の特徴です。
今、NHKの大河ドラマで放映されている「真田丸」もいよいよ終盤を迎えています。
真田源次郎 のちの「真田幸村」が世に知られ、活躍が開始されるステージとなります。
私は司馬遼太郎さんの著作がとても好きで、何度も読み返している本が多いのですが、
その中の一つが 「城塞」 という小説です。
圧倒的な組織力と政治力を前になすすべもなく、窮地に追い込まれてゆく豊臣方。
真田幸村が大阪城に入り、大阪冬の陣に突入した時点では、すでに大阪城には数多くの
スパイが潜入していて、情報戦においても敗戦濃厚の状況であり、混乱の極みの状況でした。
そんななかで、どのような思いで真田幸村を含めた豊臣方のリーダーたちは闘ったのか。
また、政治家として徳川家康という男のとても深い政治的な眼力、緻密な戦略のたて方、
など、とても興味の尽きないストーリーです。
当時多くの大名たちが徳川方に味方し、豊臣方は孤立無援の状況でした。
常識的に考えれば、豊臣方に味方するということは、敗者に加担することになり、滅亡への道となります。
そのなかで、 豊臣家への忠義、恩義のために命を捨てて戦うことの意味とはどこにあるのか?
人の命が魂として死後の世界にも存在するならば、来世に後悔を残すことなく、忠義のために散る
あるいは、のちの世に教訓を残し、精神的な遺産を残すという考えもあるのではないかと感じました。
ずれにしても 人間とは何かを深く考えさせられる物語だと思います。